ラウリル硫酸Naとラウレス硫酸Naの特徴を整理

おはようございます。
シャンプーソムリエ こと関川忍です。

前回「ラウリル硫酸Na」について記事を書かせて頂きましたが、今回は似た様な名前の「ラウレス硫酸Na」との違いをお伝えしようかと思います。

先ず、その歴史的背景からお話しします。

始めに登場するのが「ラウリル硫酸Na」です。
これは1930年代に家庭用洗剤として開発された界面活性剤です。

当時は、家庭用の石けん洗剤の石けんカスに悩まされ、それが出ない界面活性剤として開発されたそうです。
ただし、これをヘアシャンプーに採用すると、皮膚刺激が高く肌トラブルが続出したという経緯があります。

そこで、そういった皮膚刺激を緩和した「ラウレス硫酸Na」が開発されます。

分類的には高級アルコール系になりますが、現在はヤシ油(ココヤシ油・アブラヤシ油)から摂られた「ラウリン酸」という脂肪酸を採用しているので、植物由来の界面活性剤と言われています。

この「ラウレス硫酸Na」と初代の「ラウリル硫酸Na」の大きな違いは、分子量です。

つまり、「ラウリル硫酸Na」は皮膚浸透性が高かったため、分子量を大きくし皮膚浸透性を緩和したのが「ラウレス硫酸Na」と言う事になります。

そういうと、優しい界面活性剤のような感じがしますが・・・

基本は「ラウレス硫酸Na」よりも、低刺激になったにすぎず、配合量が多いと皮膚刺激は高く、痒みをもよおすという面があります。

この特徴を利用しているのが、モルモット実験で肌荒れに効く薬の開発等をする時に、モルモットに早く肌荒れを起こさせる時にこの「ラウリル硫酸Na」が使われています。

その刺激を少し弱めたのが「ラウレス硫酸Na」になります。

では何故皮膚刺激や痒みが起こるかと言いますと、これらは脂を摂る能力(脱脂力)が高いという特徴があります。
そのため、洗濯洗剤や食器洗い洗剤にも多く利用されています。

ちなみに、昨年我が家で起きた事件ですが、ボクのチェックが甘かったせいで、我が家の食器洗い洗剤が「ラウレス硫酸Na」が主剤のものが使用されていました。

購入してからしばらくはボクが気づかないでいたので、その間、奥さんの手がみるみる荒れて包帯を巻く始末。

元々、アレルギーや肌荒れを起こし易い人なので、季節的にも荒れるからと見過ごしていましたが、なにげなしにキッチンに立って、洗剤を見てビックリしました。

即座に使用を禁止し、医療用の手袋を用意し、別の洗剤を用意しました。
結局完治するまでに3ヶ月もかかってしまいました。

そして、「ラウレス硫酸Na」でも皮膚トラブルが相次いだため次に開発されたのが「スルホコハク酸ラウレス2Na 」です。

ここまで来ると、脱脂力はあるにしても少し皮膚刺激が収まって来ます。

現在のシャンプー剤もこういった肌トラブルの原因は、脱脂力にあります。

実は髪や肌の潤いが保たれているのは、髪や肌の一番上に存在するある特殊な層の機能です。
髪であればキューティクル層で、肌で言えば角質層です。

この層はミルフィーユ状にタンパク質ーCMCータンパク質ーCMC・・・とレンガのように重なった構造をしてます。

その「CMC」の部分が髪や肌の水分を逃がさない働きやキューティクルや角質の接着をしています。

そして、潤いの源である「水分」が一番嫌う「脂(油)」の層の構造がそのCMCの中には存在します。
俗にいうセラミド等が存在するところです。

しかし、脂を取る力が強い界面活性剤を毎日使い続けると、その層の脂の構造が徐々に破壊されていきます。

これらが破壊されれば当然、髪や肌の潤いは保つことが難しくなって、徐々に乾燥へ向かっていきます。

髪が乾燥すればパサパサであったり、キューティクルどうしのくっつき加減も緩くなり、ささくれ易くなるのでザラザラしたりとダメージ毛になっていきます。

肌も同様・・・奥さんの例が良い例ですが、角質層が弱くなり肌荒れを起こしはじめます。

つまり、連続使用をすることで、髪も肌も決していい状態ではいられないという事になります。

ただし、非常に安い原料のため多くのシャンプー剤や洗剤に使用されていますので、もし避けるのであればしっかりとシャンプー剤の裏面の「表示成分表」を確認する事ですね。

※読者の方で以下に心当たりがある方はご一報頂けたら幸いです。
以前、本ブログをお読み頂き、熊本の有本氏(ボクの師匠)へ、頭皮や髪のご相談を頂いた女性の方。その後の状態はいかがでしょうか?有本氏が気にかけられておられますので、お手数ですが、ご連絡を入れて頂けます事をお願い申し上げます。

【追伸】
貴女様の勇気あるご相談に心から感謝致します。
私たちも貴女様の様な方を救う活動を2014年から「SSA」という美容師さん向けの学校を全国に展開し、積極的に行っていきます。

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