■髪にどれだけ負担をかけないか
おはようございます。
シャンプーソムリエ こと関川忍です。
ボクの師匠がこう言われていました。
「髪を痛めるのは、ボクたち美容師なんだよ」
凄く重い、そしていた~い言葉です。
そして、今ボクは使用の元でもう一度、髪や皮膚、ケミカル成分に対して猛勉強中。
すると、髪や皮膚は精密機械以上の構造と、代謝サイクルを持っている事を改めて認識させられます。
そして、髪や皮膚にはバリア機能が表面に存在します。
髪の場合は「皮脂膜」「キューティクル」。
皮膚の場合は「皮脂膜」「表皮」。
それぞれ、呼び名が違えど、ほぼ同じような構造で働きを担っています。
そして、それらは様々な成分バランスをなしながら強固にくっいて、外部からの異物の侵入を防いだり、内部成分の流出を食い止めています。
このキューティクルは、日本人の場合約5~6枚重なり合っています。
そのキューティクルの構造もさらに複雑な構造をしています。
一般的にはその1枚が3層に分かれています。
更に、細かくすると、キューティクルは外側から「外側β-層」「エピキューティクル」「A-層」「エクソキューティクル」「エンドキューティクル」「内層」と呼ばれる6層から出来ています。
そして、キューティクルとキューティクルの間には細胞膜複合体(CMC)があります。
そう考えると、単なるキューティクルと言ってもメチャクチャ繊細な作りになっています。
化学薬品に対する強い抵抗性がある一方、水蒸気や空気は透過させますが、硬くて脆く、コーミングなどの物理的な衝撃で損傷しやすいのが、エピキューティクル。
化学薬品に高い抵抗性を示す領域ですが、シスチンを多く含むそうなので、パーマ剤の影響を受けやすいのが、A-層です。
そして、ケラチンタンパク質が高度に角化してできた不溶性の厚い組織がエクソキューティクルになり、パーマ剤の影響を受けにくい性質がありますが、親水性でアルカリが浸透しやすく化学薬品に弱いエンドキューティクルと重なり合っています。
という事で、キューティクルだけでも衝撃に弱い層、パーマに弱い層、アルカリに弱い層があるので、美容師さんは扱いには細心の注意が必要ってコトなんですね。